この2、3年、平日・休日を問わずゴルフコースは多くのゴルファーで賑わっています。
なかには『平日なのにキャンセル待ち』という、以前なら考えられなかった現象も起きています。
それにともなっているのか、ゴルフ練習場にも多くのゴルファーが通って熱心に練習に励んでいる姿を見かけることも多くなりました。
それぞれ課題をもって練習に取り組むのは素晴らしいことですが、「練習場でもゴルフシューズを履くべきなのか?」と悩む初心者ゴルファーも多いと思います。
そこで本記事では、打ちっ放しでもゴルフシューズを履くべきかどうかについて、詳しく紹介していきます。
打ちっぱなしでもゴルフシューズを履くべき?
本来、ゴルフシューズのデザインや素材などは、基本的に土や芝の上で使うことを想定しています。
この場合、体重移動の際にかかる力はある程度地面が吸収してくれます。
ところが、一般的なゴルフ練習場の打席は、コンクリートの上にゴムのシートを敷いて、そのうえに人工芝のマットを敷いています。
この人工芝のマットは摩擦抵抗がすごく強いので、スイングしたときの体重移動の力がマットで吸収されず、すべてシューズが受け止めることになります。
土や芝であれば吸収してくれる力がシューズに加わることで、靴だけでなく足への負担が大きくなるのは間違いありません。
また、シューズのアウトソールとアッパーは多くの場合接着剤で貼り合わせていますので、過度の力が加わると接着剤が剥がれる可能性もあり注意が必要です。
このことを踏まえて、以下の靴を打ちっぱなして履くと、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかを紹介していきます。
- ソフトスパイク
- スパイクレス
- スニーカー
順番にみていきましょう。
打ちっぱなしで『ソフトスパイク』を履くメリット・デメリット
なるべくコースと同じ状況で練習するのがベストですが、ソフトスパイクは鋲の部分がマットに沈みませんので、コースで打つ時に比べて少し足元が浮いてしまいます。
練習場でトップ気味のボールが出るのはこのためです。練習場のマットは摩擦抵抗が大きいので、ソフトスパイクのソールと鋲の取り付け部分にも大きな力が加わります。
その結果、鋲が取れてしまったり、最悪の場合には根元から削れてしまって取り付け部分だけシューズに残ってしまうといったトラブルも起こります。
ソフトスパイクの鋲の根元が残ったまま困ってゴルフショップに持ち込むゴルファーのほとんどは練習場でのトラブルといわれています。
シューズに残った鋲の付け根部分を取り除くのは、ベテランの店員でも技術を要するくらい難しいものです。
そのため、練習場でソフトスパイクを使用する際には注意が必要となります。
打ちっぱなしで『スパイクレス』を履くメリット・デメリット
スパイクレスはソフトスパイクとは異なり、ほぼコースと同じ状況で練習できます。
なかには自宅からスパイクレスを履いていって、そのまま練習するというゴルファーもいると思います。
ここでも練習場のマットの摩擦抵抗の大きさが影響しますので、特に両足の小指の付け根部分に繰り返し過度の力が加わりやすくなります。
そのため、ある程度年数が経ったシューズは、アッパーとアウトソールが剥がれてくる恐れがあります。
ヘッドスピード40m/s以下のゴルファーや、スイング主体の練習には適していますが、ドライバーやウッド系でしっかりスイングする際には注意して欲しいと思います。
打ちっぱなしで『スニーカー』を履くメリット・デメリット
基本的に、練習であればスニーカーを履いても問題ありません。
打ちっぱなしで履くおすすめのスニーカーをあえて挙げるとすれば、バスケットボールシューズです。
バスケットボールコートは打ちっ放しと同じく摩擦抵抗が大きく、ストップアンドランなど、左右方向への激しい動きにも耐えうる作りになっています。
また、ソールも厚いのでインパクトからフォローにかけて、足で蹴って押し込んでゆく動きにも耐えることができます。
一方で、ジョギングシューズ系は、柔らかいアッパーとソールが薄く屈曲性が高いので足によく馴染みますが、構造上、左右方向への動きには弱いです。
スイングは左右方向への動きがメインですので、柔らかいアッパーではしっかりパワーを受け止められず、足をくじくなどの思わぬトラブルの可能性があります。
個人的には、打ちっ放しではバスケットボールシューズ一択、と考えて頂いても良いかと思います。
練習用ゴルフシューズのおすすめ3選
やはり練習用でもゴルフシューズを履きたいという人も多いと思います。
また、自宅からゴルフシューズを履いて行きたいという人も多いのではないかと思います。
そこで、ここでは普段使いにも応用できる、スパイクレスのゴルフシューズをピックアップしてみました。
【フットジョイ】ゴルフシューズ フレックス XP
一見すると厚底のランニングシューズのようなフォルムですが、クッション性と反発性、すなわち歩行などの弱い動きには柔らかく、スイングでの踏み込みなど急激に力が加わる場面ではしっかり反発してくれる新素材を使用して、履き心地と機能性を両立させています。
甲部分のメッシュは「エンジニアードメッシュ」という、通気性と防水性を両立させた、こちらも画期的な機能を持つ素材を贅沢に使用しています。
ゴルフ初心者からカジュアルを好むベテランゴルファーまで幅広く使用できるスパイクレスシューズです。
【ニューバランス】ゴルフシューズ メンズ NBG1802
ニューバランスのゴルフシューズの、しっかり固定して衝撃吸収力に期待できるスパイクレスシューズです。
メッシュのアッパーは柔らかく、2E幅で足の形を選ばず幅広のゴルファーにフィットしやすいタイプと思います。
見た目はランニングシューズのようですが、土踏まずから斜めに甲全体を包み込むようにサポートしてくれるので、安定性も十分。
ニューバランスのアイコンが目立つインステップベルトが左右方向への動きをしっかり受け止め、見た目以上のパフォーマンスを発揮します。
そのまま街中でも履けるのもポイントが高いです。
【アディダス(adidas)】 コードカオス22
発売後2年が過ぎてもなお、売れ続けているベストセラーシューズとなったコードカオスには、boa社のダイヤル式と紐のタイプの2種類が発売されていますが、普段使いを考慮して練習場には紐のタイプをお勧めします。
メッシュとウレタンの混合アッパーは柔らかいながらもコシがあり、柔らかいながらも一定のホールド感を感じられます。
デザイン上でもアクセントになる、アウトソールから三角形に張り出してアッパーを支えるウレタンの「爪」がスイングの際の横方向への動きを抑制してパワーを逃さない設計になっているのも特徴です。
履き心地はこちらも歩行時はクッション性に富み、スイング時にはしっかり反発してくれるアディダス独自の「boost」を採用しており、疲れにくい設計になっています。
カラーバリエーションも豊富ですので好みのカラーが選べるのもうれしいポイントです。
打ちっぱなしでもゴルフシューズを履くべき?練習用のおすすめ3選まとめ
打ちっ放しでゴルフシューズを履くか、スニーカーを履くかは多くのゴルファーが悩むことです。
ゴルフシューズもスニーカーもそれぞれ練習場で使用するには一長一短ありますが、ただ、練習場は下のマットの摩擦抵抗がすごく大きいこともあり、時としてシューズメーカーが想定する以上の力が横方向に加わってしまうことがある、ということを念頭において選ぶことが重要です。
アプローチやショートアイアンの練習に専念する分にはそれほど問題はありませんが、ドライバーなどウッド系をガンガン打ちたい場合には特に注意が必要です。
そこを踏まえた上でチョイスして練習に励んでみてくださいね!
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