ゴルフシューズは体の中でもっとも地面と近い部分なので汚れやすく、思った以上に傷んでいることもあります。
現在売られているゴルフシューズの素材は、合成(人工)皮革、天然皮革、起毛革、メッシュ素材など多様ですが、どれもプレー中に汚れることには違いありません。
また、素材ごとに適切な手入れ方法は異なるため、間違った方法で手入れすると寿命を縮めることになる可能性も…。
今回の記事では、ゴルフシューズのメンテナンスを素材別に解説します。手入れの際の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ゴルフシューズの手入れは帰る前から始まっている!
もっとも重要なポイントとなるのが、プレー終了後できるだけ早く汚れを落とすことです。
だいたいどこのゴルフ場も、朝スタートしてホールアウト後に戻ってくるマスター室の近くに靴洗い場があります。
まずはここで、手入れの第一歩目が始まっていると考えてください。
靴洗い場には細いノズルの先から圧縮空気が噴射される「ブロアー」、水道、ブラシ、乾いた雑巾が用意されていますので、シューズに付着した芝生や泥などを吹き飛ばします。(どの素材も同じです)
そのあと、雑巾を水で濡らして、泥汚れや埃をふき取って靴を脱ぎます。靴を脱いだあとは、古新聞を丸めてシューズの中に入れて持ち帰ります。
シューズの中は冬場でも意外に汗をかいていますので、湿気取りのためにも古新聞を利用しましょう。
ゴルフシューズの手入れ方法を素材別に解説
ここからは、以下の素材別に自宅での手入れの方法を説明します。
メンテナンス方法は個人差がありますし、「絶対にこの方法が間違いない!」とは言い切れませんので、これから紹介する手入れ方法はあくまでも一般的な方法として紹介します。少しずつ経験を積んで、自分なりのやり方を見つけてみてください。
それぞれ↓から直接リンク先へ飛べるので、手持ちのゴルフシューズの素材をクリックしてもらうと便利です。
なお、私が効果を感じている洗い方を以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
関連記事ゴルフシューズの手入れは家にあるものでOK!洗い方も紹介します合成皮革のゴルフシューズ
最も手入れが簡単なのは合成皮革のゴルフシューズです。
用意するもの
- 豚毛の靴ブラシ
- 歯ブラシ
- 濡れ雑巾
- 乾いた雑巾
- 台所用液体洗剤
手順
まずは靴ブラシで汚れやほこりを取り除きます。古い歯ブラシなどに水で薄めた台所用液体洗剤をつけて、そのまま優しくこすりながら洗っていきます。
この時使用するのは、少し弾力のある豚毛がおすすめです。豚毛ブラシはコシがあるので履きじわに入り混んだ汚れをかき出してくれるので、仕上がりもきれいになります。
豚毛ブラシは↓のような安価なもので大丈夫なので、汚れを溜め込みがちな人は用意しておくとよいですね。
ゴルフシューズを手入れする際、とくに注意したいのが、甲の部分を横に走る履きじわの部分です。
この履きじわに汚れが溜まっていないか確認して、入念に歯ブラシで洗ってください。
洗い終わったら、濡れ雑巾で洗剤を拭いとるように拭いていきます。何度か濡れ雑巾で拭いたあと、最後は乾いた雑巾で拭きあげて完了です。
次の使用までに時間がある時は、インソールも外して濡れ布巾で拭いて乾かしておくと、ニオイの元になる菌の繁殖が防げます。
シューキーパーを入れて形を整えて、風通しが良い日陰で保管します。
注意点
いきなり乾いた雑巾で拭いてしまうと細かい砂やほこりで表面が傷ついてしまうことがありますので、必ず濡れた雑巾で拭いてください。
アッパーとアウトソールの接着面を指で押して、接着剤の剥がれがないかも確認しておくとなおよいです。
ある程度年数を経過したシューズは徐々に接着剤が剥がれていっているケースが多いので、放置しておくとアウトソールがパッカリ取れてしまうこともありますので、注意してください。
天然皮革(本革)のゴルフシューズ
最も手間がかかるのは天然皮革のゴルフシューズですが、手入れを怠らなければ最も長く使用できるシューズでもあります。
用意するもの
- 豚毛の靴ブラシ
- サドルソープ(馬の鞍用の固形石鹸)
- 台所用スポンジ
- 保革油(ミンクオイルなど)
- かたく絞った濡れタオル
手順
まずは豚毛の靴ブラシでシューズ全体のほこりを取り除きます。次に、台所用スポンジの柔らかい部分を水で濡らし、サドルソープを泡だててシューズをこするように洗っていきます。
サドルソープは聞きなれない商品かもしれませんが、馬につける鞍用に作られた、天然皮革用の固形石鹸です。洗い終わってから水で流す必要がなく、拭きとることで綺麗になる便利な石鹸なので、1つ持っておくと便利です。
汚れだけでなく雨ジミや銀浮きの改善にも期待できるので、これまで一度も革製のゴルフシューズを洗ったことがない方は、ぜひ試してみてください。
サドルソープを使う際も、甲に横に走る履きじわに汚れが入っていないか確認して、入っていたら念入りに洗います。
サドルソープを綺麗にふき取ったら、保革油(ミンクオイル)を全体に薄く塗り伸ばしていきます。少し時間をおいてなじませておきましょう。
あとはシューキーパーを入れて保管します。
注意点
天然皮革のシューズの場合も、洗う前にブラシや濡れ雑巾で細かいほこりやごみを取り除いておきます。
表面の塗装がはげたりしないよう、サドルソープやミンクオイルなど、化学薬品や材料を使用していない、自然由来の物を使用するようにしてください。
こちらも合成皮革と同様に、直射日光を避けて日陰で保管するようにしてください。
起毛革(スエード・ヌバック)のゴルフシューズ
スエードやヌバックのような起毛革を使ったゴルフシューズは、毛羽立っている中に汚れが溜まりやすくなります。ブラシは起毛革専用のものを用意してください。
用意するもの
- 起毛用ブラシ
- スエード・ヌバック用洗剤
- 歯ブラシ
手順
起毛用ブラシで表面についた埃を取り除きます。洗面器に水を張り、スエード、ヌバック専用洗剤を溶かして丸洗いします。
この時アウトソールとアッパーの間の細かい汚れを歯ブラシを使って取り除きます。
よく洗剤を洗い流してからシューキーパーを入れて、形を整えて陰干しします。
乾いたら防水・栄養ミストをスプレーしておきましょう。起毛革も乾燥に弱いので、スプレーしておくと長く風合いを保つことができます。
注意点
洗剤で洗ったあとは毛が寝てしまうので、乾いてからスエード・ヌバック用のブラシで毛羽立たせるようにブラッシングしましょう。
つま先やかかとがこすれて色落ちしているようなら、スエード・ヌバック用の補色スプレーを使って目立たなくします。
雨に濡れたゴルフシューズの手入れ方法
雨に濡れたシューズは素材に関係なく、カビの温床になります。少しでも水気を抜くため、ゴルフ場の浴室に備えられている新聞紙を丸めてシューズの中に詰めて持ち帰りましょう。
帰宅後はなるべく早く、インソールを外して洗うようにしましょう。
人工皮革・天然皮革のゴルフシューズ は、水で薄めた中性洗剤で丸洗いして、よく洗い流してから陰干しします。
また、天然皮革の場合は、半乾きの状態で保革油を全体に塗りこむと、「乾きすぎて革がカチカチ」というトラブルを防ぐことができます。
スエード・ヌバックのゴルフシューズも専用洗剤で丸洗いし、乾いたら防水・栄養ミストをスプレーしておきましょう。
いずれのシューズも、できるだけ早く洗浄してください。そして洗浄と同時にソフトスパイクは、鋲の爪が欠けたり取れていないかもチェックしておいてくださいね!
雨に濡れたゴルフシューズはカビが繁殖しやすく、臭くなりやすい状態です。すでにゴルフシューズが臭くなって困っている方に向けて、以下の記事で対処法を紹介しています。
関連記事ゴルフシューズの臭いを取る3つの方法|臭くなりやすい人の特徴とは?ューズの手入れ方法を素材別に解説|濡れたあとの手入れはどうする?まとめ
ゴルフシューズも大切なギアですので、日頃のお手入れ、特に使用後は『汚れの状態』や『ソールの剥がれ』などのチェックを欠かさぬようにしたいものです。
シューズの手入れ用品も数多くの種類がありますので、自分のシューズの素材によって用意しておくと良いと思います。
各素材の手入れ方法をもう一度確認したい方は、以下のリンクから戻れるので、ぜひご活用ください。
また、シューキーパーは必需品ですので、ゴルフシューズ1足ずつ入れて保管するのがおすすめです。
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