シューグーで革靴のかかと修理|使い方と5つのコツ

シューグーで革靴のかかと修理 靴修理

自分で革靴のかかと修理できる「シューグー」

わざわざ靴修理に出さなくてもかかと修理ができれば便利ですよね。

・表面のカサつき
・表面が白くなる
・軽いひび割れ
・重度のひび割れ

と、シューグーへの疑問があたくさんあると思います。

そこで今回は、元修理屋をしていた経験から、シューグーで革靴のかかとを修理する方法や4つのコツをご紹介します。

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シューグーで革靴のかかと修理

靴修理、自分でできたらといいな〜思っている方も多いのではないでしょうか?

靴っていつも履いてるけど細かいところまで見てないし、気づかない間に修理が必要になってたりするんですよね。

さらに、靴修理に持っていくのって、意外と面倒くさいんですよね^^;
(元修理屋としては持って行って欲しいですけど・・笑)

自分で修理できれば安上がりだし、わざわざ修理屋さんに持っていく手間も省けるのにな〜って思ったりしません?

もの作りが好きな人なら、シューグーを使ってとても上手にかかと修理ができると思います。

家でかかと修理ができれば、修理屋さんに持っていく必要がないので経済的で好きな時に修理が可能。

シューグーの使い方

シューグーの使い方はとても簡単で、一言でいってしまうと「減ったところに足すだけ」です。

ただし、注意点や綺麗に仕上げるコツを知らないと「自分でやりました感」がはっきりとわかってしまいちょっと恥ずかしいことになりかねません^^;

シューグーの成分は樹脂やゴムで、それらがペースト状になっていて、かかとの減った部分を足すことができます。

まずはシューグー以外に準備しておくものを紹介していきます。

準備しておくと便利なもの

付属のヤスリとヘラ以外にも準備しておくと便利なものは以下の通りです。

・ヘラをつける用の水と容器
⇨できれば高さのある細長い容器

・布
⇨ほこりがつきにくく、吸水性のあるぞうきんなど

・牛乳パックかクリアファイル
⇨マット仕上げなら牛乳パック、ツヤあり仕上げはクリアファイル

・テープ
⇨マスキングテープ推奨

それぞれのポイントは、後ほどの手順の中で詳しく紹介していきます

下準備としてやっておくこと

また、キレイなかかとに仕上げるためには、下準備をしておく必要があります。

シューグーをかかとに塗る前の下準備としてやっておくことは以下の通り。

①付属の木のヘラは、あらかじめ水につけておく

②牛乳パックかクリアファイルを1cm幅くらいの帯状に切る

③↑を靴のヒールに沿わせてテープで貼る

革靴のかかと手順とコツ

ここまでの準備は揃いましたか?

それでは、シューグーを使った革靴のかかと手順とコツを紹介していきます。

全体的な手順は、

①足したい部分をヤスリで削る
②シートをかかとにつける
③シューグーを塗る
④乾かす
⑤仕上げ

の5ステップです。

それぞれ具体的に解説していきます。

①足したい部分をヤスリで削る

<使うもの>
・付属のヤスリ
・布

かかとの削れている部分を、付属のヤスリで削っていきます。

「すでに削れてるのにさらに削るの?」と思う方もいるかもしれませんが、

この削りが足りないと、せっかく修理してもすぐに外れてしまう可能性が高くなるんですよ。

しっかりと接着するためには、「汚れがないこと」「表面に細かな凹凸がたくさんあること」が条件になってきます。

地面に接して削れたかかと面は、汚れが付いていることが多いです。

汚れの上からシューグーを塗ってしまうと、汚れが取れるときにシューグーも一緒にとれることがあります。

また、補修剤を塗るときにはツルツルの面よりも表面が起毛していたり、細かい凹凸がある方が補修剤がくっつく面積が多くなるので、外れにくくなります。

平らな面とボコボコした面では、表面積の広さが違うということですね。

せっかく修理したのに、すぐに外れてはもったいないですよね。

シューグーをつける面にはしっかりとヤスリがけをしておきましょう。

ヤスリででた粉も、接着の妨げとなってしまうので、しっかりと布ではらっておきます。

②シートをかかとにつける

<使うもの>
・牛乳パックかクリアファイルで作った帯
・テープ

牛乳パックやクリアファイルを1cm幅くらいの帯状で、かかとの外周より少し短めに切ったものを使います。

シューグーの成分が印刷インクを溶かし、かかとに色移りする可能性があるので、必ず何も印刷されていない面を内側になるように使ってください。

帯がかかとの外周より長いと、靴本体にテープでとめることになるので、かかとにテープで止められる長さに切っておきましょう。

帯をかかとの高さに合うように、かかとの外周に巻きつけて貼ります。

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かかとの高さよりもはみ出して高く貼っても大丈夫ですが、元の高さに合わせておく方が平らにしやすいと思います。

セロテープでもいいのですがマスキングテープの方が粘着が優しく、貼った表面への負担が少ないのでオススメです。

できれば、シューグーを塗るところと塗らないところの境目にもテープを貼っておきましょう。

そうすることで塗らないところの保護ができます。

③シューグーを塗る

ではいよいよシューグーをかかとの削れた部分に塗っていきます。

チューブから直接、減っている部分にシューグーを出し、濡らしておいたヘラで伸ばしていきます。

かかと本体とシューグーに隙間があると、外れる原因となりますので、しっかりと押さえつけるように伸ばしてください。

たくさん削れている場合は、一気にやらずに「薄く塗って乾かす」を数回繰り返しましょう。

また、シューグーは塗った時よりも乾くいた時の方が、若干収縮してカサが減ります。

なので気持ち多めに塗っておくか、塗り重ねて元の高さになるようにするかを意識するとうまくいきます。

シューグーを塗って、平らにできたらその状態で乾燥させます。

あとで形を整えるので、この時点で綺麗にできなくて大丈夫です。

もし手にシューグーが付いて汚れてしまったら、アセトン(除光液)でとりましょう。

石鹸ではとれませんので、もしあれば使い捨てのビニール手袋をするといいですよ。

④乾かして形を整える

厚みや気温などにもよりますが、10分程度で手にくっつかないくらい乾きます。

表面が乾いたら、とめていた型を外し、指で形を綺麗に整えます。

かかとの外周は、新聞紙などを敷いた平らな面でグルっと軽く回転させると綺麗なカーブが作れます。

また、はみ出た部分はハサミでカットできるので、見栄えを整えましょう。

この時点で表面は乾いていますが、内部まで完全に乾くには、

シューグーを塗った厚みが「薄くて12時間、厚くて24時間」かかります。

しっかりと乾かしてから履きましょう。

⑤仕上げ

乾いたら完成ですが、さらに綺麗に仕上げるコツを紹介します。

シューグーと元のかかとの光沢が違う場合は「修理した感」がはっきり出てしまいます。

光沢を消したい時は消しゴムで軽くこすってみましょう。

マットな仕上がりになり、元のかかとのゴムと同じ感じにすることで違和感を減らすことができます。

シューグーよりおすすめなものとは?

シューグーは自分でかかと修理する時のグッズとしてとても人気がありますが、

実はベーシックなシューグーよりも「シューグーS」の方が、仕上がりが綺麗にできると評価が高いです。


固めるのに熱湯かドライヤーで10分程度で固まるので、かなりの時短になります。

従来のシューグーのツヤツヤ感がどうしても苦手な方や「自分で修理しました感」になってしまう方は、シューグーSの方が綺麗に仕上がりが期待できますよ。

ただ、シューグーSは乾くのが早い分、手早い作業が必要なんですよね。

初めて自分でかかと修理する方は、固まるのがゆっくりなベーシックタイプがいいと思います。


シューグーで革靴のかかと修理|使い方と5つのコツまとめ

シューグーの使い方と○つのコツを紹介しました。

使い方自体はとても簡単ですが、コツがつかめるまでは綺麗に仕上げるのは難しいかもしれません。

今回紹介したコツや注意点を参考にしてもらえば、うまくいきやすいと思います。

初めて自分でかかと修理してみるなら「もしできなかったら捨ててもいい」くらいの靴やってみてくださいね。

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この記事を書いた人
leathernokoto

日本で唯一の「女性だけ」の靴修理店で3年働いていました。

休みの日も工房で製造方法を教えてもらい、革靴にどっぷりと浸かった青春(?)時代。

退職後は靴製造で1年働き、その後は革財布やバッグを作るオリジナルブランドを立ち上げました。

このブログでは、革靴に関する悩みやちょっとした小話などを発信しています。

自分もまだ知らないことがたくさんある、レザーの奥深さを皆さんと楽しんでいけたらと思っています。

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