カビた靴を履くと体に悪い?捨てる前に試すべき手入れ方法をご紹介!

Moldy shoes 対処方法

しばらく放っておいたら、靴にカビが生えていた…こんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?

特に革靴はカビが生えやすく、一度発生してしまうと気持ち悪い感じがして、履きにくいですよね。さらに、カビが体に悪い気がして、捨てるしかないのかなと思う人も多いでしょう。

本記事では、カビた靴を履くと体に害を及ぼすのかどうかと、捨てる前に試してほしい手入れ方法を紹介します。

革靴に生えたカビ取りをすれば、スッキリとした気持ちで履けるようになりますよ。

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一度カビた靴を履くと体に悪い?

Put on moldy shoes

カビの生えた靴を履くことは、体に良いか悪いかで言えば良くありません。というのも、カビは人体に悪影響を及ぼすからです。

研究結果でもこのように記されているので、カビの生えた靴を履くのはやめた方が良いでしょう。

足の真菌症に代表される水虫はカビ(真菌)の一種で白癬菌が感染して起こる皮膚 疾患である。足にできる足白癬を水虫、爪 白癬を爪水虫といい、爪水虫疾患の割合が 増えている。

(※参考:https://www.hikaku.metro.tokyo.lg.jp/Portals/0/images/shisho/shien/public_2/138_2.pdf

このように、靴に生えたカビからの感染で水虫やアレルギー性鼻炎などを引き起こす可能性はあります。

実はカビの元になる胞子は空気中に浮遊しているものです。カビが生えた靴を履くとすぐに感染症を起こすということではなく、あくまでも条件が揃った時に水虫に感染する可能性があるのです。

とはいえ、カビの生えた靴は体への影響も衛生的にも良くないので、早急に対処する必要があります。

すでに水虫の人は、こちらの記事も参考にしてください。

革靴にカビが生える原因

スニーカーに比べて、革靴はカビが生えやすいですが、そもそもなぜカビが生えるのでしょうか?カビが生える大きな原因は「湿気」と「温度」に加えて「汚れ」が関係しています。

梅雨を思い出してみてください。ムッとした気温と湿度の時、他の季節なら大丈夫なものにもカビが生えてしまいますよね。

これは、梅雨の時期の温度や湿度がカビにとって活動しやすい環境だからです。

さらに、この条件にカビのエサとなる古い汚れが付着していることで、どんどん靴にカビが増えてしまいます。

近くに置いている靴にカビが移ることもあるので、早めの対処が大切です。

靴にカビが生えたら捨てるしかない?

では、靴にカビが生えたら捨てるしかないのでしょうか?答えはノーです。

革の内側にカビの糸が張り巡らされるほど深いカビを取り除くことは不可能ですが、表面に生えたカビを除菌することは可能です。

これから紹介するカビの生えた靴の手入れ方法を参考に、捨てようかなと思っていた靴をまた履ける状態にしてみてくださいね。

カビの生えた靴の手入れ方法

Care for moldy shoes

ここからは、革靴とスエードの2つに分けて、それぞれの手入れ方法を紹介します。

スエードのカビの取り方を見たい方はこちらからどうぞ。

※靴のカビが酷い時は屋外でやるか、窓を開けるなどをして換気してください。

革靴のカビの取り方

革靴のカビ取りの手順は次の通りです。

①表面についているカビを取る
②除菌スプレーを吹きかける
③自然乾燥させる
④靴クリームを塗る

①表面についているカビを取る

まずはいらない布かキッチンペーパーを使って、革靴の表面についているカビを拭き取ります。

この時、ビニール手袋とマスクをしておくと安心です。

指に巻きつけた布で、目に見えるカビを全て拭き取りましょう。布についたカビをもう一度靴につけないように、拭き取り面を変えてくださいね。

細かくて指の入らないところは、古い歯ブラシを使うと便利です。カビを吹いた布は再利用できないので、カビが飛び散らないように袋に入れて捨ててください。

②除菌スプレーを吹きかける

表面のカビが取れたら、除菌スプレーを使ってカビを除菌していきます。おすすめはこちらのモールドクリーナー。

カビの表面の細胞膜を破壊して除菌してくれるので、革に使う除菌スプレーではこれが1番安心できて効果も高いです。

ちなみに、エタノールやアルコールは革の油分を奪い、傷める原因になったり、変色する可能性があるので使わないようにしましょう。

モールドクリーナーは、全体に吹きかけるだけのお手軽な手入れで、カビを再発させない効力もありますよ。定期的に吹きかけておきましょう。

また、靴の中のカビにも効果的なので、つま先までしっかりと除菌しておくのがおすすめです。

モールドクリーナーの詳細はこちら>>

③自然乾燥させる

カビが生えないためには、しっかりと湿気を飛ばすことが大切です。風通しの良い場所で陰干しておきましょう。

直射日光は革靴を傷める原因になるので、必ず陰干ししてくださいね。

④靴クリームを塗る

最後に靴用のクリームで保湿しておきましょう。残念ながら革靴にクリームを塗る時は、多くの人が塗りすぎています。本来、クリームはうっすらと塗るだけで大丈夫です。

ちなみに、梅雨などの湿度の高い時期にクリームを塗るのはおすすめしません。

よほど乾燥しているなどの理由があれば別ですが、クリームに含まれている油分はカビが生える原因になります。

梅雨時期が終わってからクリームを塗るようにする方が良いでしょう。

個人的におすすめのクリームはシュプリームクリームです。

スエードのカビの取り方

Suede shoes mold

ブーツなどの季節ものが多いスエードは、下駄箱から出したらカビが生えてた…という経験のある人も多いのではないでしょうか?

スエードは表面が毛羽立っているぶん、汚れがつきやすい素材です。

また、ツルっとした革とは違って表面を守ってくれる面がないため、とてもデリケートです。手入れをする時も十分気をつける必要があります。

スエードのカビを取る手順は次の通りです。

①表面についているカビを取る
②表面を水で濡らす
③スエードシャンプーで洗う
④水気を拭き取る
⑤自然乾燥させる

①表面についているカビを取る

スエードの表面についているカビをいらない布かキッチンペーパーで拭き取りましょう。

拭きとった布の面は定期的に変えて、カビが靴に再度付着しないようにしてください。

立体的についているカビをとるときは、ビニール手袋とマスクをしておくのがおすすめです。

使い終わった布はビニール袋に入れてくくって捨てましょう。

②表面を水で濡らす

水を含ませたスポンジで、全体を濡らしていきます。このとき、カビの生えた部分だけ濡らすとシミになるので、靴全体を濡らしましょう。

全体的に均等に色が変わるまで濡らしていきます。

③スエードシャンプーで洗う

スエードシャンプーをスポンジにとり、泡だてて洗っていきます。歯ブラシを使って起毛部分が綺麗になるように、丁寧に洗浄しましょう。

全体を洗い終わったら、綺麗な水を含ませたスポンジで泡を流します。

④水気を拭き取る

いらないタオルで全体の水気を拭き取ります。乾燥する時間が短くなように、できるだけしっかり拭き取っておきましょう。

⑤自然乾燥させる

直射日光に当たらない日陰で自然乾燥させます。

カビが生えたスエードの手入れは、通常の革靴よりも難易度が高いです。革靴の手入れに慣れていない人がやると失敗する恐れもあります。

さらに、手入れするときに必要なものを買い揃えることや手間を考えると、クリーニングに出す方が安心かもしれません。

自分でスエードの靴を洗うのが面倒くさい・綺麗に仕上げる自信がないという方は、革靴専門のクリーニングも検討してみてくださいね。

関連記事>>革靴のクリーニングの料金やサービス内容|おすすめ8社をご紹介!

革靴のカビ予防のコツ

1度でも革靴にカビを生やしたということは、今までと同じように保管しているとまたカビが生える可能性が高いです。

そこで、革靴にカビが生えないように予防する方法を紹介します。

どれも簡単にできることなので、ぜひ取り入れてみてください。

ついた汚れはすぐに取る

汚れはカビの栄養源になってしまいます。革靴を履いて汚れたなと思った日は、ブラッシングをしておきましょう。

さらに、古い汚れが蓄積されていくと革が傷む原因になるので、定期的に手入れしておくのがおすすめです。

靴についた汚れはその日のうちに落とすと習慣づけておくと面倒臭くならなくて済みますよ。すぐブラッシングできるように、玄関に靴用ブラシを置いておくと良いでしょう。

脱いだ靴はすぐ下駄箱に入れない

1日履いた靴は、足から出た汗を含んでいます。

水分を保持したまま、通期の悪い下駄箱に入れると、カビが生えやすい条件が揃ってしまいます。

家に帰ってから靴を脱いだら、そのまま玄関に置いておきましょう。

最低でも一晩、長時間履いて足が蒸れた靴なら2~3日は玄関に置いて湿気を飛ばしてから下駄箱に入れるのが理想です。

靴を玄関に出しっぱなしはよくないという人もいるかもしれませんが、すぐに下駄箱に入れてカビが生える方が不衛生だと思いませんか?

※靴を玄関に置きっぱなしにしたくない場合は靴用乾燥機を使って早く湿気を飛ばすと良いでしょう。

保管時の下駄箱にも注意する

靴を収納するための下駄箱ですが、実は靴にとってベストな環境とは言えません。

下駄箱は湿気が溜まりやすく、カビの生えやすい場所でもあります。

靴のカビを取るのにおすすめのモールドクリーナーは下駄箱にも使えます。

下駄箱の中にシュッシュっと数回吹きかけておくだけでカビ予防ができるので、いつもカビが生えて困っている方はぜひ試してみてくださいね。

革靴の保管方法についてはこちらで詳しく書いています。

靴のカビは移る?

靴に生えたカビは違うカビに移る可能性もあります。

カビ自体はどこにでも存在するので、同じ環境に置いておくと、他の靴にもカビが生えることは十分考えられるでしょう。

カビが生えやすい靴と生えにくい靴には、さまざまな要因がありますが、クリームやオイルを多分に含んでいる革を使った靴はカビが生えやすいです。

これは、クリームやオイルに含まれる成分をカビが栄養源として繁殖しやすいからです。

なので、カビの生えた靴を見つけたらすぐに対処しましょう。

1度カビた靴は放置しておくと増え続けて、内部まで菌糸を張ってしまうと根本から取り除くことができなくなります。

他の靴にカビを移さないようにも、早めに対処しましょう。

カビた靴を履くと体に悪い?捨てる前に試すべき手入れ方法をご紹介!まとめ

今回は、カビが生えた靴を履くことと、捨てる前に試すべき手入れ方法を紹介しました。

カビが生えた靴を履くことで、直接体への影響が出ることは少ないかもしれませんが、条件が悪ければ水虫やアレルギー症状が出ることもあります。

革靴にカビが生えているのを見つけたら、ひどくなる前にすぐに手入れしましょう。

また、普段からカビ予防をしたり、下駄箱での保管時に気をつけたりすることで、カビの生えにくい環境づくりができますよ。

靴のカビを取りたい人には、今回紹介した方法が最も効果的です。ぜひカビを取り除き、清潔な靴に戻してあげましょう。

この記事を書いた人
leathernokoto

日本で唯一の「女性だけ」の靴修理店で3年働いていました。

休みの日も工房で製造方法を教えてもらい、革靴にどっぷりと浸かった青春(?)時代。

退職後は靴製造で1年働き、その後は革財布やバッグを作るオリジナルブランドを立ち上げました。

このブログでは、革靴に関する悩みやちょっとした小話などを発信しています。

自分もまだ知らないことがたくさんある、レザーの奥深さを皆さんと楽しんでいけたらと思っています。

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