下駄箱から久々に出した革靴、履けない状態になっていた経験ありませんか?革靴は保管の仕方によって寿命が変わってしまいます。
本記事では、シーズンオフの革靴を長期保管する前の手入れ方法を紹介します。保管中にカビを生やさないようにしっかり対策しておきましょう!
革靴の保管方法の注意点2つ
冠婚葬祭やビジネスシューズなど、長期間履かない革靴は正しく保管する必要があります。革靴は履かない時に「カビ」や「型崩れ」が起こる可能性が高く、保管前の手入れによって来シーズン履けるかどうかが変わることもあるからです。
革靴の保管方法の注意点①カビ
カビは「高温、多湿、汚れ」の3つがそろった時に発生します。下駄箱は靴を収納するためのものですが、実は靴にとってはあまり良い保管場所とはいえません。
閉め切ったままの下駄箱には湿気がたまりやすく、汚れたままの革靴を長期保管していると、カビが発生する条件がそろいやすいのです。
革靴の保管方法の注意点②型崩れ
履き慣れた革靴をそのまま保管すると、シワが深くなったり、ねじれを起こしやすくなります。
履きジワは履いている時だけではなく、保管時に少しずつ深くなることを知らない方も多いのではないでしょうか?できるだけシワを伸ばした状態で保管すると、型崩れを最小限におさえられます。
革靴を保管する時の手入れ方法【1ヶ月以上の長期】
それでは具体的な革靴の保管方法の手順を紹介していきます。まずは革靴を風通しの良い場所で2~3日陰干しをして、革が吸っている汗や水分をある程度飛ばしておきましょう。
直射日光やドライヤーで乾かすのは厳禁です。ヒビ割れの原因になったり、変色の可能性があるので、必ず自然乾燥しましょう。
革靴をしまう時の手入れ手順
革靴を保管する前の手入れの手順は以下の5ステップです。
②クリーナー
③除菌スプレー
④シューツリー
⑤乾燥剤と一緒に保管
革靴をしまう時の手入れ①ブラッシング
革靴を長期保管する時は、ブラッシングで汚れやホコリを取り除いておきます。革の表面についた汚れやホコリはカビ菌が増える原因になります。全体を丁寧にブラッシングしておきましょう。特に、縫い目や靴底の汚れは忘れがちですが、縫い目の針穴からカビが生えることもあるので気をつけてください。
あまりこだわる必要はありませんが、ホコリ落としには馬毛ブラシがおすすめです。程よい柔らかさで革の小さな凹凸に入り込んだ汚れもキャッチしてくれます。ちなみに私のお気に入りはコロニルの馬毛ブラシで、もう15年以上使っています。
革靴をしまう時の手入れ②クリーナー
革用クリーナーを使って、ブラッシングで取りきれない泥や砂などの汚れと、前回手入れした時のクリームの残りを取り除きます。
女性が寝る前に化粧をとるのと一緒で、表面に不要なものが着いていると皮膚への負担が大きくなってしまいます。クリーナーを布に少しとり、靴の表面全体を優しく拭き取りましょう。
日常でも使えるクリーナーとして優秀なのはステインリムーバーですが、強いクリーナーを使うと革の表面を傷めてしまう可能性もあるので注意してくださいね。
革靴をしまう時の手入れ③除菌スプレー
クリーナーで革表面の汚れを拭き取ったら、除菌スプレーでカビ対策をしておきます。
100均の除菌スプレーでも大丈夫ですが、色落ちと革の硬化に気をつける必要があります。必ず靴用を使ってください。
革靴の中で雑菌が溜まりやすく臭いがしやすいつま先も、除菌スプレーを染み込ませた布を割り箸に挟むなどをして、しっかり拭き取っておきましょう。
個人的には100均より靴用のカビ落としモールドクリーナーの方が安心して使えるのでおすすめです。
カビた靴についてはこちらも参考にしてください。
革靴をしまう時の手入れ④シューツリー
長年履いている革靴は、歩き方のクセや歪みなどで変形しています。そのまま長期保管することで、革靴が少しずつ乾燥したり革が縮んだりすると、ひび割れやねじれがひどくなってしまいます。
このような型崩れを防ぐためにも、シューキーパーを入れておきましょう。ちなみに、シューキーパーは靴のサイズや形にあったものを選ばないと、変形する可能性があります。
本当は百貨店などに現物を持っていって合わせるのが望ましいですが、最近は通販でもいろんなシューキーパーが売っているので、サイズや口コミをしっかりチェックした上で選んでみると良いでしょう。
革靴をしまう時の手入れ⑤乾燥剤と一緒に保管
革靴を保管する時は、湿気対策として乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。乾燥しがちな地域では必要ありませんが、高温多湿な日本では革靴にカビが生えて悩む人が多いので、一緒に入れておくのがおすすめです。
お菓子についているシリカゲルでもいいですが、効果の持続期間を考えると繰り返し使える乾燥剤の方が安心して使用できるでしょう。
革靴を保管するベストな場所
革靴を長期保管するときには、保管場所も重要です。革靴の保管に1番良いのは「湿気の溜まりにくい場所」ですが、具体的には以下の3点を目安にすると良いでしょう。
・湿度60%以下
・直射日光が当たらない場所
湿度計を置いておくと湿気がどのくらいあるのかわかるので便利ですよ。
革靴を保管の時のコツ
保管前の靴の手入れ以外の、保管するときに気をつけたい注意点やコツを紹介します。
下駄箱を定期的に換気する
玄関にある扉のついた下駄箱の中は意外と湿気の多い場所です。もし下駄箱で保管するなら、1ヶ月に1回は扉を開けて換気してあげるのがおすすめです。
特に梅雨などの特に湿度が高い時期は、定期的に下駄箱の扉を開けて換気しましょう。
収納時は、そのまま靴を入れるのではなく、すのこや網を1枚敷いておくと靴底と棚に隙間があくので、靴底にカビが生えにくくなります。
また、3ヶ月に1回くらいのペースの陰干しもカビ対策に有効です。「わざわざ干すのは面倒くさい」という人は、くつ乾燥機を使うのがおすすめです。
革靴に直接あてて乾燥させることはもちろん、下駄箱の中にホースを入れて、下駄箱の湿気を飛ばすこともできます。
くつ乾燥機を下駄箱や玄関に使えば、革靴以外のスニーカーなどもカビが生えにくくなります。
保管前にオイルは塗らない
長期間の保管になる場合は、保管前の手入れの時にオイルは塗らないようにしましょう。革用のオイルはカビの栄養となってしまうので、カビが生えてしまう可能性が高くなってしまいます。
新聞紙の上手な使い方
シューキーパーを使わない場合や、シューキーパーを準備するまでの間は、新聞紙を靴の中に詰めたり下に敷いておくのもありです。
新聞紙を使う場合に気をつけるべきことは、湿気を含んだ状態の新聞紙にカビが生えてくる可能性があることです。保管中、新聞紙がしっとりしてきたら交換するようにしましょう。
新聞紙がない場合は、キッチンペーパーで代用できます。
買ったときの靴箱で保管するコツ
購入時の靴箱で保管しておきたいという人も多いと思います。そのまま保管しても良いのですが、穴を開けて通気性を良くしておくのがおすすめです。
キリやドライバーを使って、靴箱の側面に数カ所穴を開けておきましょう。また、箱に靴の名前を書いたり写真を貼っておくと、パッと見て中身がわかるので便利ですよ。
革靴の保管で不織布を使用する時のコツ
革靴を買った時の不織布は保管に使用できます。不織布は紙と同じで通気性がよく、乾燥剤と一緒に入れておけば問題ありません。
また、袋に入れて保管する場合は、できれば片足ずつ入れておくのがおすすめです。もし購入時に通気性の悪そうな布が入っていたら、入れずに折りたたんで左右の靴の間に挟んで保管しましょう。
革靴を保管する時、紐はどうする?
革靴を保管する時の紐は、基本的にどちらでも大丈夫です。締め付けた状態で保管するとそのままの形状でキープされるので、緩めておくか外しておくと安心でしょう。
外した靴紐は無くさないように一緒に保管しておいてくださいね。
履く前には必ずクリームで保湿を
長い間履いていない革靴を履く前には、必ずクリームで保湿してから履くようにしましょう。革が乾燥してしまっている可能性があるので、そのまま履くと革がひび割れを起こしてしまうかもしれません。乳化性クリームを塗り込んでから履くのがおすすめです。
おまけ:短期間の保管方法
基本的に数週間など短期の場合、特別な手入れをする必要はありません。陰干しをして湿気を飛ばし、ブラッシングでホコリや汚れを取っておきましょう。
型崩れが気になる方はシューキーパーを入れておくと安心です。
革靴の保管方法!長期でもカビが生えない場所や手入れのコツまとめ
革靴を保管する時は、カビと型崩れ対策をしておくことが大切です。しっかりとホコリや汚れを落として湿気が少ない場所で保管すれば、良い状態を保つことができます。
いつも保管してる時にカビが生えてしまうという場合は、革靴の中にカビ菌が残っているのかもしれません。その場合はプロのクリーニングに頼むのも一つの手段です。
気になる方は料金やサービス内容などをチェックしてみてくださいね。
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