中古の靴は値段が安く、人気モデルや廃盤品も見つかる一方で、「履き心地が悪い」「衛生面が不安」「水虫がうつるかも」という不安も多いもの。
実際のところ、中古靴にはメリットもありますが、選び方を間違えると後悔することもあるのが正直なところです。
本記事では、靴の中古品を購入する前に知っておきたいデメリットや注意点について、元靴販売員の視点からわかりやすく解説します。
購入を検討中の方はもちろん、すでに中古靴を履いている方にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
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中古の靴はやめたほうがいい?

中古の靴は、「絶対履きたくない」という人もいれば「少し気になるけど履ける」という人もいて、微妙な立ち位置にいると思います。
個人的には、廃盤モデルやレアなスニーカーなど、中古でしか手に入らない場合は「仕方ない」と思える派ですが、こればかりは人によるとしか言いようがありません。
そのため、中古の靴はやめたほうがいいと言い切ることはできないものの、注意が必要だと考えておくと良いでしょう。
中古靴に抵抗を感じる人の声
「靴の中古はやめたほうがいい」と言われる理由の多くは、やはり衛生面の不安です。
特に「前の持ち主がどんな人だったかわからない」「水虫やニオイが気になる」「汚れていて気持ち悪い」といった声はよく見かけます。
また、見た目や型崩れに関するネガティブな意見も少なくありません。
「ソールがすり減っている」「シワやクセが気になる」といった状態の靴も多く、気にする人にとっては一度でも履かれた靴は避けたい対象になるようです。
中古靴には明確なリスクがあるため、「靴は直接肌に触れるもの。中古は絶対ムリ!」と最初から選択肢に入れない人も一定数います。
中古靴のデメリットとは?
靴を中古で買うことのおもなメリットは、安いことや廃盤モデルが買えることかと思いますが、デメリットに関しては何が思い浮かびますか?
元靴屋として、中古の靴を履くことの大きなデメリットは以下の4つだと思います。
- 履きづらい、体に悪影響が出る可能性がある
- 水虫がうつる可能性がある
- ニオイがある、見た目が劣化している
- 風水的に良くない、運を下げる可能性がある
……どれも嫌な予感がしますよね。
それぞれを詳しく解説します。
履きづらい、体に悪影響が出る可能性がある
中古の靴は前の人が履いていた癖がついているため、履きづらいことが多いです。
前の人がどのくらい履いていたかにもよるので一概にはいえませんが、よく履かれていた靴ほど、歪みやねじれ、指のへこみの跡が強く残っています。
この「履きづらい」という感覚は体に悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
というのも、前の人の癖で歪んだ中古靴にあなたの体が合わせてしまい、その結果あなたの体が歪んでしまう可能性も十分あります。
歩き方によって「ねじれ」や「かかとの減り方」というのは、全く変わるものです。
突然激しく体が変化するわけではありませんが、気づかないうちに少しずつ歪んでしまいます。
試着のみや1回しか履いていないなどの場合は、新品同様と考えて大丈夫でしょう。
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水虫がうつる可能性がある
もし、靴の前の持ち主が水虫だった場合、菌が残っていればうつる可能性があります。
水虫は「白癬菌」というカビの一種です。
ジメジメした靴の中はカビが生えやすく、通気性の悪い靴を履き続けると水虫になってしまいます。
水虫の菌は靴下やストッキングを履いていてもすり抜けられるので、たとえ前の持ち主が素足で履いていなくても、水虫になっていた場合は、十分注意しなければいけません。
靴に水虫が残る期間は「乾燥している状態で1ヶ月ほど」「湿っている状態で半年以上」といわれています。
なので前の持ち主が靴の中を手入れして、しっかり乾燥している状態が1ヶ月以上続いていれば、水虫のもとになる白癬菌はいないと考えられます。(とはいえ個人的には気持ち悪いですけど……)
ただし、白癬菌がいるからといって必ずしも水虫が発症するわけではありません。
白癬菌がついてから24時間以内に洗い流せば水虫にはならないといわれているので、毎日お風呂に入って清潔にすることが大切です。
(参考:皮膚科Q&A)
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