「シューキーパーを入れましょう」という言葉を聞いたことがる人も多いのではないでしょうか?
確かにシューキーパーにはさまざまなメリットがありますが、一方で「シューキーパーはいらない」という人がいるのも事実です。
ではなぜシューキーパーがいるという人と、いらないという人がいるのでしょうか?
今回は、シューキーパーがいらないと言われる理由や、入れることで逆効果になる原因を紹介します。
革靴にシューキーパーがいらないと言われる理由
ネット上に書かれている「シューキーパーはいらない」という理由(意見)を色々みてみました。
まとめてみると、以下のような理由でいらないと言われることが多いようです。
- なくても革靴の形がキレイに保てる
- 足の形に馴染んでいるのが崩れる
- 足の甲の履きジワやうねりが入っているのが良い
なかには、ワークブーツやスニーカー、ハイヒールにはシューキーパーを使わないため、革靴にもいらないだろうと考えている人もいました。
シューキーパーを使うかどうかは個人の自由ですが、履きジワは「履いていない間」に深まるのは間違いありません。
機会があれば、玄関で脱いだ後の革靴を見てみてください。長く履いている革靴ほど、履いているときよりも脱いだ時の方が、つま先あたりの角度がきつくなり、履きジワが深くなっているはずです。
シューキーパーを正しく装着できると、革靴本来の自然な形でキープしてくれるので、シワが勝手に深まることがありません。
シューキーパーが逆効果になる原因とは?
では次に、シューキーパーを使うことで逆効果になると言われる原因についてみていきましょう。
シューキーパーが逆効果だと言われる理由の多くは、「誤った使い方をしている」ことにあります。逆効果になると考えられる原因を1つずつ解説していきます。
シューキーパーのサイズが合っていない
革靴のサイズに合っていないシューキーパーを入れると、靴の型崩れの原因となります。
シューキーパーを入れる最大のメリットは「ほどよいテンションをかけてシワを伸ばして、形をキープすること」にあります。
そのため、サイズが小さすぎるシューキーパーを入れても意味がありません。逆に、サイズの大きなシューキーパーを入れると余分な力がかかり、革が伸びてしまいます。
当然ですが、革が伸びると靴自体のサイズが大きくなるため、足に合わなくなってしまい逆効果になります。
シューキーパーのかかとの形が合っていない
シューキーパーは、メーカーやデザインによって形が異なります。とくにかかと部分は、丸みが小さめ・大きめなどさまざまです。
靴のかかと部分よりもシューキーパーの丸みのほうが大きいと、靴のかかとが広がってしまい、履いた時にパカパカしてしまう可能性があります。
ずぶ濡れの状態で入れるとカビが生える
雨で濡れたままの革靴に、すぐにシューキーパーをいれるのはNGです。シューキーパーは、ある程度の『除湿』はできますが『吸水性』はありません。
雨で濡れた革靴にシューキーパーを入れておくと、靴の内部にカビが発生してしまいます。必ず、新聞紙などで乾燥させてからにしましょう。
入れっぱなしにすると型崩れする
基本的に、スプリング(バネ)式のシューキーパーを長期間入れておくのは、避ける方が良いです。
というのも、スプリング(バネ)式のシューキーパーは、シューキーパーの中でも靴にかかる力が大きい形となります。
長期間スプリング(バネ)式のシューキーパーを入れていると、つま先とかかとをバネで押し続ける状態になるため、への字型に反ってしまうことがあります。
あまり履かず、保管中の革靴にはスプリング式のシューキーパーは使わない方が良いでしょう。
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シューキーパーにはメリットがたくさんありますが、そもそも入れる必要があまり無い靴もあります。
以下で、シューキーパーがいらないと考えられる靴と、その理由を紹介します。
ワークブーツ
ワークブーツは、「履きこんだこなれ感が好き」という人も多いと思います。自分だけの履き込んだ感じがかっこよさでもあるので、シューキーパーで履きジワを伸ばす必要はないという考え方もあります。
ただし、湿気が内側にこもりやすい素材やデザインのブーツも多いもの。ブーツ用のシューキーパーを入れておくか、除湿剤や脱臭剤を入れたほうが、ニオイ防止になるでしょう。
コードバン製の革靴
革靴の中でも、コードバンの革を使用した革靴にシューキーパーは必要ない。といわれます。
なぜかというと、
- 他の革靴のように、銀面(表面の革)のひび割れが起きにくい
- 履きジワがうねりのようになっているのが魅力
と考えられているからです。
たしかにコードバン独特のうねりは魅力的ですが、靴の内部の除湿や脱臭は必要ですので、好みに応じて、シューキーパーや除湿剤を入れることをおすすめします。
布製、スエードを使用したスニーカー
キャンバス地やスエード素材を使用したスニーカーには、シューキーパーは不要です。
キャンバス地やスエード素材のスニーカーは、あまりひび割れしませんし、シューキーパーを入れてまで丁寧に扱う人はあまりいないでしょう。
パンプス、ハイヒール
女性用のパンプスやハイヒールは、男性用の革靴よりもアッパー部分の面積が小さく、履きジワが目立ちにくいです。
また、パンプスやハイヒールは、ライニング(内側の革)やソールなどの劣化が激しいため、男性用の革靴よりも寿命が短いことが多いです。このため、シューキーパーを入れる人は多くありません。
ただし、パンプスの履きジワを目立たたなくしたい場合は、『前部分のみのシューキーパー』を入れることで、つま先部分の履きジワを伸ばし、ひび割れを防げます。
「パンプスにもシューキーパーを入れておきたい」という人は、以下のような、つま先部分だけのシューキーパーをチェックしてみてください。
シューキーパーの代用になるもの
シューキーパーを入れることに抵抗がある人や、靴の数に合わせて買い揃えるのは大変……という人もいますよね。
個人的には、無理してシューキーパーを入れる必要はないと思いますし、代わりになるもので代用するのも良いでしょう。
シューキーパーの代用①:新聞紙
新聞紙は、シューキーパーの代用品の代表格です。新聞紙を丸めて革靴に押し込むと、どんな革靴の形にもフィットしてくれるので、とても便利です。
とくに雨で濡れた直後は新聞紙を入れて、湿気を取り除いてからシューキーパーを入れる必要があるほど。
雨の日の後に限らず、シューキーパーを買うほどでは……というときは、新聞紙が万能な代用品になりますよ。
シューキーパーの代用②:除湿剤・乾燥剤
靴の中に入れて湿気を吸収する、除湿剤・乾燥剤が多く売っています。靴に入れやすい袋状が便利です。
靴専用の除湿剤は、シューキーパーと同じシダー材のチップが入っているものが主流のようです。
シューキーパーの代用③:脱臭剤、脱臭スプレー
革靴の中のニオイには、脱臭剤や脱臭スプレーが簡単です。脱臭専用のほかに、香りが強い芳香タイプなどもあります。
革靴にシューキーパーはいらない?逆効果になるって本当?まとめ
シューキーパーは、入れておくだけで革靴を長持ちさせる優れものなので、抵抗がなければ一度使ってみるのがおすすめです。
ただし、靴の履きジワは自分が履き込んだ証でもあるので、キレイにシワが入った革靴にも魅力があります。
デザインや好みでシューキーパーを使い分けて、自分好みの革靴に育てていきましょう!
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