革靴のつま先修理のタイミングと4つの修理方法を紹介

革靴のつま先修理 手入れ関連

革靴のつま先は、履いていくうちに必ず削れてきますよね。

中でもつま先はカカトと同じように、削れるのが早いパーツなので、時々チェックしておきたいものです。

「つま先の修理のタイミングはいつ?」
「修理の方法は?」
「自分で修理するなら、グッズはどれ?」

など、つま先の修理に関する疑問はたくさんあると思います。

そこで本記事では、革靴のつま先修理のタイミングの見極め方と修理方法について詳しく解説。

元靴修理屋なので、あまり教えたくはありませんが(笑)自分でつま先を修理する方法とグッズも最後に紹介しています。

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革靴のつま先修理のタイミングはいつ?

革靴は、修理のタイミングの見極めを間違うと、簡単に直せるものが大掛かりになってしまうこともよくあります。

修理のタイミングを見極めるには、革靴の構造を知っておくと覚えやすいと思います。

一度覚えると今後ずっと使える知識なので、靴の寿命を長持ちさせたい方はこれを機会にチェックしておきましょう。

タイミングの見分け方

多くの革靴は、下の画像のように「ウエルト」と「アウトソール」に分かれています。

ウエルトとアウトソール

このウエルトとアウトソールは同士は、『縫い合わされている』か『接着剤でくっつけられている』のどちらかになります。

もう少し詳しく言うと、

・革底の場合、縫い合わされている
・ゴム底の場合、接着剤でついている

ことが多いです。

ただ、ゴム底でも縫い合わされている靴もたくさんあるので、決まっているわけではありません。

元修理屋からの意見でいくと、つま先修理のタイミングは「ウエルトが削れる前」です。

革靴のウエルト部分

もっと言うと、この矢印の位置まで削れるもっと手前で修理した方がいいですが、目安としては「ウエルトが削れる前」と覚えておきましょう。

理由は

①修理に使う材料と料金が変わるから
②修理する時は平らにするために削るから
③オールソールする場合、「ウエルト」を使うから

この三つを考慮しているからです。

それぞれを詳しく説明していきます。

理由①修理に使う材料と料金が変わるから

靴のつま先が削れている場合、どこまで削れているのか?によって必要な材料が変わることがあります。

ウエルトまで削れてしまっている場合、通常のつま先用の修理材料では厚みが足りなくなってしまう可能性もあります。

その時は、ゴムを重ねて厚みを出したり、かかと用の修理材料をつま先に使ったりします。

つま先以外の修理にも言えるのですが、削れすぎると「追加で何かをしないと直せない」ことも多く、その分手間も料金もかかってしまいます。

ウエルトが削れる前のタイミングなら、見た目も綺麗で不要な料金もかけずに修理することが可能です。

理由②修理する時は平らにするために削るから

靴の修理では、ゴムや革を接着することが多々あります。

この時、接着剤をつける面同士を平らにするためにグラインダーという機械で、ヤスリをかけて削ります。

そもそも削れているから修理に出すのに、なぜさらに削って平らにする必要があるのかというと、

くしゃくしゃの紙と平らな紙をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

くしゃくしゃにシワのよった紙に接着剤をつけた時と、平らな紙に接着剤をつけた時では、平らな紙の方が凹凸がない分しっかりとくっつきますよね。

それと同じで、靴の底が削れていても、真っ平らに綺麗に削れると言うことはありません。

アスファルトなどのように地面自体がデコボコしていたり、歩き方や体重のかかり方で削れやすいポイントと削れにくいポイントが必ず出てきます。

専用の機械を使い、平らに削ることで修理で使う材料をしっかりと接着することができるのです。

また、接着したい面についている不要なものを取り除くためにも、表面を削る必要があります。

このように、材料をつける時にさらに削るので、自分的には少しの削れだったとしても、修理をする上で必要な工程の一つになってしまうのです。

理由③オールソールする時に「ウエルト」を使うから

「甲の部分はまだ履けるけど、カカトや底が減ってきたな」という時に、靴の修理屋さんで『オールソール』という修理をすることができます。

オールソールは、特に高級靴にすることが多いですが、1万円くらいの革靴でも足に合っているからという理由でやる人も少なくないです。

基本的にどんな修理内容でも、使えるパーツはもともと付いているものをできるだけ使うようにするので、ウエルトもよっぽどボロボロでなければ、使い回しすることが多いです。

やはりもともとのオリジナルのままなので靴に合ってることは間違い無いですし^^

とはいえ、ウエルトが削れたり、ボロボロになってしまっても、修理屋さんで新品にすることもできますのでご安心をです。

革靴のつま先修理方法4つ

だいたいのつま先の修理方法は『つま先に何かをつける』ということになります。

ここからは、つま先修理の方法を4つ紹介していきます。

①つま先のみにゴムを貼る
②靴底前半分にゴムを貼る

以下の2つは革底のみに可能な修理内容です。

③革を貼る
④トゥスチールをつける

①つま先のみにゴムを貼る

一般的な革靴のつま先修理方法としてまずあげられるのが、つま先のみにゴムを貼る方法です。

こちらは革底・ゴム底の両方とも修理可能な方法となっています。

つま先から5cmくらいの面積にゴムを貼ります。

そのゴムが削れたらまた貼り替えるという感じですね。

しばらく履いたら、貼ったゴムも当然薄くなってきます。

できるだけ、ゴムが薄く残っている状態で修理に出し、新しいゴムに張り替えていけば靴の底自体は削れないので靴が長持ちさせることができます。

②靴底前半分にゴムを貼る

ハーフソールという修理方法を紹介します。

こちらは、土踏まずより前の部分全面に薄いゴムを貼る修理です。

新品を購入してすぐに貼る人も結構いますが、しばらく履いてからでも問題ありません。

個人的にはつま先だけゴムを貼るよりも、こちらのハーフソールをしておくのがオススメです。

必ず足の裏と地面に接地する部分は削れるので。

つま先だけより、足の裏まで保護しておく方が安心できるかなと。

こちらもハーフソールとして貼り付けたゴムが薄くなったら交換することで、靴底本体が削れるのを防ぐことができます。

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③革を貼る

先ほどのつま先のみにゴムを貼る方法と同じように、つま先のみに革を貼る修理方法もあります。

こちらは革底のみに可能な修理方法となります。

ゴム底に革を貼ることは通常しませんが、革底なら同じ素材なので見た目の違和感がなく修理できるので、こだわりがある方はこちらがいいかもしれません。

前の2つと同じように、貼り付けた革がなくなる前に交換することで、靴自体のつま先を保護することができます。

④トゥスチールをつける

トゥスチールという、金属製の金具をつま先につけて補強しておく方法もあります。

こちらは結構、革靴にこだわりのある方がつけている印象。

ただ、トゥスチールに関しては、削れてからでもつけられなくは無いですが、新品の状態でつける人が多いです。

あくまで補強修理といった感じですね。

靴のつま先の修理を自分でやりたい人向け

元修理屋としては、お店で修理する方が確実に綺麗に正確なので「修理屋さんで修理してください!!」と声を大にしたいところではありますが・・

お店にもよりますが、つま先修理を靴修理に出すとだいたい2,000円くらいかかります。

もっと安く修理したいという方もいると思うので、自分でつま先を修理する方法と、使用するグッズを紹介します。

ただ、お店でやるよりも剥がれやすかったり、見た目がイマイチだったりするので、気になる方はお店に持っていく方が無難かと思います。

補修剤で減った部分を足す

靴専用の補修剤を利用したつま先修理方法です。

チューブに入っているペーストを塗り、厚みを出す感じと思ってもらえたらわかりやすいかもしれません。

こちらの方法で綺麗にできれば、修理屋さんに出したものに近い感じで仕上げられると思います。

ラバープレートを貼る

ホームセンターやネット通販で、つま先用のラバープレートが売っています。

こちらはポリウレタンなどの素材ですが、つま先に接着剤で貼り付けるだけで補修が可能です。

位置を決めて接着剤で貼り付けるだけなので超簡単。

接着剤だけだと不安だな〜という場合は付属のネジでしっかり止めておきましょう。

数がたくさん入っていて、カカトにも兼用できるものであれば一石二鳥です。

トゥスチールをつける

先ほども紹介した、トゥスチールは市販で売っているものもあるので、自分でつけることが可能です。

トライアンフビンテージスチールという商品で、ショップによりますがアマゾンなら1,200円くらいで購入できます。

取り付け方は、位置を決めたらネジで止めるだけなので素人でも簡単につけられますます。

靴修理に持っていく半分くらいの値段でつけられるので、トゥスチールつけてみたいって方は一度つけてみるといいと思います。

革靴好きのおしゃれな男性がつけていることが多いです。

番外編:市販でハーフラバーもあるよ

つま先だけはなく、靴の底全体を保護するハーフラバーも市販で売っています。ゴムの厚みは数ミリ程度ですがクッションにもなりますよ。

このビブラムソールならハサミで切れますし、薄いのに耐久性とグリップ力が高いのでおすすめです。靴修理に出すときに、ビブラムソールを指定するお客さんもいるくらい、ファンの多いハーフラバーです。

革靴のつま先修理のタイミング|修理方法4つ紹介まとめ

革靴を長く履いていこうと思ったら、修理するタイミングは見逃したくないですよね。

今回紹介した、「ウエルトが削れる数ミリ手前」を覚えておいて、ぜひこまめにチェックしてください。

また、靴修理に出すか自分で修理するかは、人それぞれ、靴それぞれになると思います。

ご自分で修理される場合は、ぜひ今回紹介したグッズをうまく使って仕上げてみてくださいね。

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この記事を書いた人
leathernokoto

靴修理3年、靴製造で1年ほど働いていました。

休みの日も工房にて革靴製造を教えてもらうという、革靴にどっぷりと浸かりまくった20代。

個人で革製品を製造・販売した経験アリ。

革の手入れや種類などはもちろんですが、革靴にまつわるコトや、ちょっとした小話なんかを発信していきます。

自分も知らないことがまだまだあるレザーの奥深さを皆さんと楽しんでいけたらと思っていますので、楽しんで読んでもらえたら嬉しいです。

ヨーロッパと猫と旅が好き。

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さて、革靴の話をしよう

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