男女問わず多くの人を悩ませている「水虫」。
日本皮膚科学会によると、多い季節には5人に1人は水虫(足白癬)があるとのことです。
すでに水虫の人も、水虫の疑いがあるという人も、
「水虫になった時の靴、どうしたらいいの?」
「水虫がついている靴ってまた履けるの?」
と靴はどうしたら良いのか悩みますよね。
靴下やお風呂マットなどの交換はできても、靴はすぐに捨てて買い換えられるわけではありませんし・・
そこで本記事では、水虫になったときに履いていた靴は捨てるしかないのか?について詳しく紹介します。
また、水虫の菌がついた靴の手入れ方法についてもあわせて解説しています。
足と同時に靴の水虫対策もしっかりおこなって、クリーンな靴を気持ちよく履きましょう!
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水虫になった靴は捨てるべき?
結論からいうと、水虫になったときに履いていた靴を捨てる必要はありません。
ただし、適切な対処をしないと、同じ靴から水虫が再発することは十分考えられるので注意が必要です。
白癬菌の性質と靴に残るリスクについて
水虫の原因菌である「白癬菌」は、角質層に定着するカビの一種です。
タンパク質を分解する酵素を持っているので、角質層のケラチンを溶かして栄養素にしてどんどん増えてしまいます。
白癬菌を含むカビは、「温度」「湿度」「栄養」の3つの条件が揃ったときに繁殖します。
とくに足には汗腺が多く、長時間履いていると蒸れて皮膚が柔らかくなり、角質が取れて靴の中に溜まってカビの温床となります。
水虫になった「足」の対策は乾燥させて薬を塗ることですが、靴の対処方はどうすれば良いのでしょうか?
水虫の殺菌方法について
水虫の原因菌である”白癬菌”の消毒方法には、次の3つがあります。
②0.1~0.05%の次亜塩素酸ナトリウムに30分間漬ける
③消毒用エタノールで拭きとる、もしくは10分間漬ける
いくら靴を消毒したいとはいえ、70~80℃の熱湯に10分も漬けると素材が変質する可能性があり、現実的ではありません。
また、次亜塩素酸ナトリウムに30分というのも素材を傷めないか心配です、、
なので、もっともと靴の消毒で現実的なものは③の殺菌効果のあるエタノールでの拭き取りだと考えられます。
ちなみに、白癬菌がついたからといって必ずしも水虫になるわけではありません。
足に菌がついた状態で24時間以上がたつと根を生やして、角質層に進入して活動が活発になり、どんどん増えてやがて水虫が広がります。
なので、もし白癬菌がついても足を丁寧に洗えば水虫にはなりません。
それと同じで、定期的に靴を消毒したり洗うことで菌が増えることがなくなり、水虫の感染を予防できます。
水虫がついた靴の手入れ方法
それでは具体的に、水虫に感染している間に履いていた靴の手入れ方法を紹介します。
実験などで菌の数を確認したわけではありませんが、確実に有効だと考えられるものだけをピックアップしました。
男女問わず、水虫で悩んでいる人はぜひ試してみてください。
①靴用殺菌クリーナーで除菌する
水虫がついた靴の手入れ方法の1つ目は、靴用の殺菌クリーナーでカビ菌を拭き取ることです。
靴の中で繁殖したカビ(白癬菌)を殺菌効果のあるクリーナーで拭き取れば、繁殖を防ぐことができます。
モールドクリーナーには、「有機ヨード」という成分が含まれており、カビの表面の細胞膜を壊して除菌してくれる効果に期待できます。
ヨードは海草などに含まれる成分で、うがい薬や医療用の消毒剤として使われるほど高い効果があるのに、天然成分できているので靴に安心して使えますよ。
モールドクリーナーは、スニーカーはもちろん、革靴、スエード・ヌバックの靴にも使えるので、家の靴の中をとりあえず全部殺菌しておくと良いでしょう。
さらに、除菌効果が長く続くのも特徴で、保管前の靴に吹きかけておけば、下駄箱のなかでカビが生えるのも予防できます。
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②紫外線のでる靴乾燥機を使う
水虫がついた靴の手入れ方法の2つ目は、紫外線のでる靴用の乾燥機を使って、靴を乾燥させる方法です。
足の水虫と同じように、白癬菌を繁殖させないためには乾燥させることがもっとも重要です。
ですが、自然乾燥で靴を完全に乾かすのはなかなか難しく、特に梅雨や冬などの湿度が高い状態では、玄関に置いているだけで湿気を含んでしまいます。
ただ乾かすだけなら通常の靴乾燥機でも良いのですが、水虫になってしまった靴には、紫外線で殺菌できる機能がついた靴乾燥機がおすすめです。
紫外線には殺菌効果があるため水虫の治療にも使われており、「家庭用紫外線治療器」なども販売されています。
紫外線のでる靴乾燥機は、乾燥と殺菌を同時にできるため、水虫の人が履いている靴にも効果があるのです。
オンライン薬局のミナカラ薬局さんでも、以下のように書かれています。
紫外線には細胞の増殖を止めることで菌を殺す働きがあります。
紫外線は、細胞のDNAを破壊する働きがあります。DNAは遺伝情報をつかさどるものであるため、DNAを破壊すると細胞は正常な増殖ができず、死に至ります。
この働きを利用して、紫外線は古くから殺菌に利用されてきました。
紫外線の長所は以下の3つがあげられます。
・対象にほとんど変化をあたえない
・スピーディに殺菌できる
・化学物質や農薬のような残留物がない
紫外線は皮膚科をはじめとした医療機関だけでなく、食品工場や製薬工場などの場所でも使われています。
ちなみに、天日干しをしても靴の中(とくにつま先)には、殺菌できるほど十分な紫外線は当たりません。
しっかりとつま先まで紫外線で殺菌するには、紫外線を発する機械を使う必要があります。
正直、値段は高めですが、乾燥させるだけで靴を傷めずに日常でカビ対策ができるのは優秀ですし、口コミでも「値段以上」と高評価です。
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③靴を洗う
水虫がついた靴の手入れ方法の3つ目は、靴を洗うことです。靴の中のすきまに生えたカビ菌を除去するには、丸洗いするのが1番安心です。
スニーカーや布製の靴なら、中性洗剤を薄めた水などでつま先までしっかり洗いましょう。
革靴やスエード素材の靴・ブーツを中性洗剤で洗うと、革自体が乾燥しすぎてひび割れの原因になります。
以下↓のような、保湿成分の入った革靴用の洗剤を使うのがおすすめです。
ただ、失敗するとカチカチで履けなくなってしまうので、初めての方は注意してくださいね!
自分で洗うのが不安であれば、靴を丸洗いしてくれる業者に依頼するのが無難です。
関連記事革靴のクリーニングの料金やサービス内容|おすすめ8社をご紹介!再発防止!靴の水虫対策3つ
水虫のついた靴の手入れをしっかりしたら、再発しないように対策方法も知っておきましょう。
簡単にできることばかりなので、今日から取り入れてみてくださいね。
同じ靴を毎日履かない
靴の水虫対策の最大のポイントは、『乾燥させる』ことです。
毎日同じ靴を履いていると、乾燥する時間がなく、1年365日湿っている状態になってしまいます。
これでは、菌の繁殖を手伝っているようなものですよね。水虫対策のためには、3足のローテーションが望ましいです。
仕事用に履ける靴が3足あれば、1日履いた靴は2日置いて乾燥させることが可能になります。
「どうしても同じ靴を履きたい」先ほど紹介した靴乾燥機を使えば、次の日もカラッとした状態で履くことができます。
ただし毎日のように靴乾燥機を使うと、靴の寿命を縮めてしまう可能性があるのでおすすめしません。
水虫のもとになるカビ菌を徹底的に予防するためにも、仕事用の靴は3足ローテーションしましょう。
通気性の良い素材を選ぶ
通気性の悪い靴は、どうしても足が蒸れてカビが繁殖しやすくなります。
本革と合皮で比べると、合皮の方が通気性が悪く蒸れやすいです。
また、本革でも安い靴の内側は合皮が使われていることも多く、結局蒸れやすくなることもしばしばあります。
靴を購入するときに、通気性の良い素材を使っているかどうかを確認しましょう。
紳士靴なら、底に穴があいていて通気性の良いものもあります。婦人靴なら、できれば合皮を避けて本革の通気性が良いものを選びましょう。
男女ともに綿の5本指ソックスを履くのもおすすめです。
履き替えの靴を持ち歩く
可能であれば、水虫が完治するまでは靴を履く時間を減らしましょう。
とはいえ仕事中は難しいと思うので、通勤には通気性の良いスニーカーを履いて、職場で履き替えるなどの工夫をしてみてください。
サンダルのように、風が当たるものが望ましいですが、スーツスタイルにサンダルは似合わないので、通気性の良いスニーカーの方が良いでしょう。
足への負担が少なく歩きやすいスニーカーなら、通勤時の嫌な汗も減って、疲れも軽減されて一石二鳥です。
とはいえ、素材問わず定期的な除菌やクリーニングを欠かさないようにしましょう。
1度でも水虫になったことのある人は、1年に1回はクリーニングに出しておくのが安心です。
水虫になった靴は捨てる?再発を防ぐ消毒・手入れ方法と対策
ということで今回は水虫になった人の靴は捨てるべきかどうかについて紹介しました。
水虫のついた靴でも、しっかりと除菌すれば問題なく履けます。
梅雨や冬など、湿気が多く足が蒸れやすい時期に水虫の原因んである白癬菌は繁殖しやすいので、とくに注意が必要です。
今回紹介した方法を参考に、水虫のない靴を気持ちよく履いてくださいね。
もう一度、水虫がついた靴の手入れ方法を確認したい方は、以下をクリックすると戻れます。
なお、本記事は一般的な情報を元に執筆しています。
水虫の症状の改善が見られない場合や不安がある場合は、必ず皮膚科などの専門医に相談してください。
参考にしたサイト
白癬(水虫・たむしなど)|日本皮膚科学会
水虫(足白癬、足爪白癬)の原因・症状、治療&予防について
【水虫治療】家庭用紫外線治療器は水虫に効果がある?
コメント
共用スリッパをはいた足(靴下)で、自分の靴を履いてしまったら確率的にまず、白癬菌が入り込むことに間違えない。
共用スリッパの利用は拒否し、そういった施設利用はあきらめるか、自前あるいは使い捨てスリッパの使用を徹底しなければ、水虫がなくても同じことになる。
コメントありがとうございます。
そうですね、誰が白癬菌を持っているかわかりませんし、完全に防ぐには他人と履物は共有しないのがベストだと思います^^