ブランド靴のクリーニング方法と長持ちする保管の秘訣をご紹介!

Cleaning brand shoes 手入れ関連

大切に履いているブランド靴、キレイにクリーニングして、長持ちさせたいですよね。

でも、自宅でのクリーニングの仕方がわからない方も多いと思います。もしくは、ブランド靴って自分でクリーニングできるの?という方もいるかもしれません。

今回は、ブランド靴のクリーニング方法と、長持ちする保管の秘訣について紹介します。

大切なブランド靴をいつまでもキレイに履き続けられるように、正しいケアと保管方法を知っておきましょう!

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ブランド靴のクリーニング前に素材をチェック!

一口にブランド靴といっても、素材はさまざまです。

それぞれの素材にあったクリーニングをする必要があります。

まずクリーニングしたいブランド靴が、どの素材なのかチェックしておきましょう。

本革

Genuine Leather
本革(革)の大きな特徴は天然素材ゆえの通気性の良さや柔らかさです。時間が経つごとに足に馴染み、履き心地が良くなるのも魅力です。

革靴に使われる動物は、牛・豚・馬・鹿・羊・ワニ・ダチョウなどがありますが、牛革が最も一般的に履かれています。

多少の雨や水に濡れても大丈夫ですが、自分でケアするときにはシミにならないように注意が必要です。

クリーニング方法はこちら>>

スエード、ヌバック

Suede shoes mold

スエードは、主に豚・子牛・成牛・やぎ・羊の裏面をヤスリがけして、毛羽立たせたもののことです。

子牛はカーフとも言われ、なめらかで柔らかいことから高級品として扱われています。

また、スエードが裏面を起毛させた革に対し、おもて面を起毛させた革をヌバックといます。スエードに比べてヌバックの方が毛足が短く、耐久性が高いのが特徴。

水に濡れるとシミになりやすく、自宅で洗うのは少々危険でもあります。
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合成皮革、人工皮革

Artificial leather

革に似せて作られた合成皮革、通称合皮。軽くて安く、多くの商品で合皮が使われています。生地の表面に樹脂コーティングがされているため、汚れや水が染み込みにくいのも特徴の一つ。

一般的に合皮の寿命は2~3年ほどで、本革に比べて短めです。また、保管状況によっては加水分解を起こすことも多く、ベタベタとくっつくことも。

また、劣化すると表面がパリパリと剥がれることもあり、修復が難しい素材です。

合皮や人口皮革は水に強く汚れにくいため、自宅でも比較的簡単に丸洗いできるのがメリットです。

高級ブランドの靴に合皮が使われることは少ないと思いますが、中には人工皮革を使ったパンプスやスニーカーを販売しているブランドもあります。
クリーニング方法はこちら>>

布(天然素材)

 Cloth shoes

布製の靴の素材は、綿や麻などが一般的です。革と併用されることも多く、ブランドのロゴが織られている生地もよく見かけますね。

カジュアルな雰囲気でスニーカーやパンプスに使われることが多いです。布は革や合皮に比べて伸縮しにくく、汚れがつきやすく落ちにくい難点も。

ブランド靴のクリーニング方法

ブランド靴をキレイにするには、自宅で洗うかクリーニング店に依頼するという2つの方法があります。

ここでは、自宅での丸洗い方法と、クリーニング店を利用するときのポイントを紹介します。

自宅で丸洗いする

 Wash shoes

ここでは、それぞれの素材に合わせた靴の洗い方を紹介します。

自宅でブランド靴を丸洗いするのは、あまりおすすめしません。万が一シミになったり、かたくなったりすると履けなくなる可能性があるからです。(経験済み・・泣)

どうしても自宅でケアしたい方向けに手順を紹介しますが、基本的にはクリーニングに出しましょう。(自宅で丸洗いする方は自己責任でお試しください)

革靴

革は中途半端に濡らすとシミができます。そのため、しっかりと靴全体を水に濡らすことが大切です。

雨に濡れたり、こぼした水分でシミができるのは、乾いている部分と濡れた部分の境界線ですよね。それと同じで、中途半端に濡らすとシミの原因になるので注意しましょう。

また、革靴を洗うときは革専用の石鹸『サドルソープ』を使います。サドルソープには保湿効果のある成分が入っているので、革を洗っても乾燥しすぎることがありません。

ちなみに、中性洗剤は革の油分を奪い、乾燥してひび割れの原因になるので避けましょう。

革靴の丸洗いの仕方は次の通りです。

革靴の丸洗い手順
  • STEP1
    水に5分漬ける
    水かぬるめのお湯をバケツなどに溜めて、革靴を5分ほど漬ける
  • STEP2
    サドルソープで洗う
    スポンジで泡立てたサドルソープで表面を優しく洗う
  • STEP3
    すすぐ
    流水ですすぐ。(サドルソープには油分が入っているため、多少泡が残っても大丈夫です。)
  • STEP4
    乾かす
    水分を大まかにタオルで拭き取ったら、風通しの良い日陰で乾かす
  • STEP5
    保湿クリームを塗る
    靴用の保湿クリームで、水分と油分を補って完成。

革靴を洗うときポイントは、完全に濡らすことです。また、お湯は革の繊維を縮めてしまうので、必ず水か(かなりの)ぬるま湯にしてくださいね。

スエード・ヌバック

スエードやヌバックの丸洗いは、通常の革製品よりも難易度が高く、失敗する人も多いです。できればクリーニング店に依頼するのがおすすめですが、自宅でも洗えなくはありません。

自分で洗うときは、洗い方と乾かし方にしっかりと気をつけましょう。スエードやヌバックも、濡れた部分と乾いた部分の境目にシミができるので、靴全体を濡らします。

具体的な手順は以下のとおりです。

スエード・ヌバックの丸洗い手順
  • STEP1
    全体を濡らす
    スポンジに水を含ませて、靴全体を濡らす
  • STEP2
    スエード用シャンプーで洗う
    スポンジで泡立てたスエード用シャンプーで表面を優しく洗う
  • STEP3
    泡を流す
    水を含ませたスポンジで、靴の泡を流す。(スエード用シャンプーは多少泡が残っても大丈夫です)
  • STEP4
    乾かす
    水分を大まかにタオルで拭き取ったら、風通しの良い日陰で乾かす
  • STEP5
    ブラッシング
    スエード用ブラシで全体をブラッシングして毛を立たせる
  • STEP6
    保湿スプレーで保湿
    スエード用の保湿スプレーで、水分と油分を補って完成

こちらの動画がわかりやすいです。


スエードを洗うコツは、泡のすすぎ残しをなくすこと、洗ったあとに毛を起こすこと、栄養スプレーをすることです。

合皮

合皮は革とは違い、内側の繊維に汚れが染み込むことはありません。(合皮は樹脂でコーティングしてるだけなので)

かたく絞った布で靴の中や外をしっかり拭いておきましょう。頑固な汚れは革用のクリーナーで落とします。

合皮は革とは全く素材が違いますが、同じクリームで保湿しても問題ありません。こだわる人は、 クリームエッセンシャルで表面を保護するのがおすすめです。

布(天然素材)

布の靴は、水に薄めた洗剤を入れてブラシでこすって洗いましょう。ただし、内側に合皮が使われている場合は、洗って乾かすとボロボロに剥がれてくる可能性があるので注意が必要です。

洗い方の手順は今までとほぼ同じで、濡らす→洗剤で洗う→流す→乾かすの手順で大丈夫です。

クリーニング店に依頼する

先ほども書いたように、本革やスエードのブランド靴は1度失敗してシミを作ったり、カビを生やしたりすると靴の劣化を早めてしまいます。

最近では普通のクリーニング店でも革製品に対応するお店が増えたので、できればプロに依頼するのがおすすめです。

ブランド靴のクリーニングを利用するには、実店舗と宅配クリーニングの2パターンあります。

実店舗へ持ち込む

Cleaning shoes

もし自宅の近くに靴のクリーニングをやっているお店があれば、直接持ち込むことが可能です。

また、靴修理店でも靴とバッグのクリーニングメニューがあるお店も多く、預けておけばキレイにしてくれますよ。

実店舗のクリーニング店に持ち込んだ時の予算相場は、約2,000〜6,000円となっており、素材の種類やオプションメニューの有無で料金が変動します。

オプションメニューには、補色・カカトなどの修理があり、追加料金は約1,000円〜のお店が多いです。

実店舗でクリーニングを依頼した場合の日数は約1週間程度ですが、早くて4日でお渡しが可能なお店もあります。

直接行って、靴のクリーニングをやっていないとなると無駄足になるので、先に電話で問い合わせるのがおすすめです。

対応店舗が増えてきたとはいえ、地域や地方によっては、革製品のクリーニングに対応していないお店もまだまだ多いのが現状です。

宅配クリーニングを利用する

Home delivery cleaning

宅配クリーニングは、実店舗とさほど予算が変わらずに利用できます。

自宅からネットで注文依頼すると、自宅に届いた箱に靴を入れて送るだけのサービスなので、忙しい人にもぴったりです。

ブランド靴の宅配クリーニングの相場は3,000〜10,000円とかなり幅が開きます。値段の違いは実店舗と同じように、どこまでやってくれるのかによるものです。

宅配クリーニングで10,000円くらいする場合、補色や修理までのサービスが含まれていることが多く、追加オプションをつけるよりも、コミコミの値段の方が結果的に安かったりします。

お店によっては実店舗と変わらないスピードで返送してくれるので、忙しい人は宅配クリーニングを利用してみてくださいね。

最近では、ZOOMでお店の人と直接話せるサービスをやっている宅配クリーニングもあり、画面越しに靴を見せて相談できるので心配いりません。

「安心してブランドの靴を宅配クリーニングに預けたい」と思う方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

ブランド靴を長持ちさせる3つのコツ

お気に入りのブランド靴を長持ちさせるコツを紹介します。

まず、靴を長持ちさせるためには、日々のお手入れが欠かせません。

こまめにブラッシング

Care for moldy shoes

革靴の場合は、気が向いたとき馬毛ブラシでささっと汚れを取っておきましょう。

靴にブラッシングをする習慣のない人も多いと思いますが、自宅に帰ったらすぐできるように、玄関にブラシを常備しておくのがおすすめです。

スエードやヌバックは、起毛素材用のブラシを使用してくださいね。汚れが付いているところはスエード用の消しゴムを使ってこすりましょう。

やりすぎると起毛がちぎれてくるので注意です。

スニーカーに関しても、同じ素材であれば同じように手入れしましょう。

定期的にクリームを塗る

Before-storage

革靴の天敵は「乾燥」です。多くの場合、靴がダメになるのは乾燥によるヒビ割れ。

定期的にクリームを塗って、革の保湿をしておきましょう。

革靴の手入れ方法は以下の通りです。

①ブラッシングで表面の汚れを取る
②革用クリーナーで内部の汚れを取る
③保湿クリームを塗る
④ブラッシング・布で磨く

手入れするのがめんどくさいと感じる方もいるかもしれませんが、数ヶ月に1回の手入れで、寿命が数年伸びるなら、やらない手はないですよね。

さらに詳しい手順とおすすめクリームは、こちらの記事で紹介しているので参考にしてください。

ブランド靴を保管するときの秘訣

 Storage of brand shoes

靴箱での保管は、数日なら問題ありませんが、数ヶ月以上の長期になると気をつけたいことがいくつかあります。

ここでは、ブランド靴を保管するときのコツを紹介します。

湿気を飛ばし、汚れを落としておく

人の足は1日でコップ1杯の汗をかくと言われています。汗を吸った靴は、湿気がたっぷりでカビが生えやすい状態になっています。
1日履いた靴をそのまま靴箱に入れて保管するとカビの温床となり、臭いがしてくるのできをつけましょう。

長期保管の前には、必ず数日陰干しして湿気を飛ばすのがコツです。

汚れを落としておく

靴は地面と1番近く、汚れがつきやすいパーツです。革についた泥汚れも、人間の汗と同じようにカビが繁殖する原因になります。

靴の中に蓄積された皮脂汚れやアカ、そして靴の外側についた泥汚れをしっかりと落としてから靴箱に入れて保管しましょう。

さらに詳しい靴の保管方法は、こちらの記事に書いているので参考にしてみてください。

靴箱の湿気対策

玄関にある靴箱(下駄箱)は、湿気がたまりやすい場所です。特に、扉の付いているタイプはカビが生えやすいので注意しましょう。

靴箱に乾燥剤を入れたり、ときどき風を通すために靴箱の扉を開けたりして、出来るだけ湿気がたまらないようにしてくださいね。

また、玄関に置ききれないほどたくさん靴を持っている方や、高級ブランド靴の保管に不安がある方は、保管サービスのある宅配クリーニングを利用するのがおすすめです。

湿度や温度を管理した部屋で3~6ヶ月ほど預かってくれるので、カビの心配もいりません。

梅雨や冬のカビが生えやすい時期は、正しく保管することが大切です。今までに靴にカビを生やしたことがある方は利用を検討してみてくださいね。

気になる方は、保管サービスがある宅配クリーニングのをまとめた記事も参考にしてください。

・参考:保管サービスのある宅配クリーニング

ブランド靴のクリーニング方法と長持ちする保管の秘訣をご紹介!まとめ

ということで今回は、ブランド靴を自宅で洗う方法とクリーニングに出す方法を紹介しました。

素材が革やスエードの場合、自宅で洗って失敗するケースがとても多いです。革の扱いに慣れていない方は、クリーニングを利用することをおすすめします。

また、ブランド靴を保管するときは、湿気を飛ばして汚れを落とし、乾燥剤を入れてカビ対策しておきましょう。

今までに靴にカビを生やした経験がある方は、靴の宅配クリーニングの利用も検討してみてくださいね。

この記事を書いた人
leathernokoto

日本で唯一の「女性だけ」の靴修理店で3年働いていました。

休みの日も工房で製造方法を教えてもらい、革靴にどっぷりと浸かった青春(?)時代。

退職後は靴製造で1年働き、その後は革財布やバッグを作るオリジナルブランドを立ち上げました。

このブログでは、革靴に関する悩みやちょっとした小話などを発信しています。

自分もまだ知らないことがたくさんある、レザーの奥深さを皆さんと楽しんでいけたらと思っています。

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